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自然の色。柿渋染。
柿渋染裂織マット
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柿渋染って?
柿渋は、青い渋柿を潰して、絞った液を約2年間発酵させたものです。
本来柿渋は染料としてよりも、塗料に近い使われ方をしてきました。私たちの住む日本は豊かな自然に恵まれており、国土を海に囲まれていることからも、年間を通して湿度が高いという特徴があります。そのため日本の生活では、湿気は大きな問題で特別の配慮が必要となりました。

私たちの先人は、柿の果汁が空気に触れると硬化して被膜をつくることを知り、身のまわりの道具に塗ると防水効果があり、カビを生えにくくなり、固い被膜によって耐久性が増すことを発見しました。同じような効果を持つ漆は採取される樹液の量が少なく高価な材料であり、皮膚がかぶれることもあり、加工には高度な技術が必要です。

一方、柿渋は近くの野山で柿を採ってつくることができ、その扱いも塗ったり浸したりと簡単であったため、広く庶民に使われていました。家屋の柱、魚網、和傘、酒袋、一貫張りの籠などがその代表例で、現在でも染色用の型紙に使われています。

数十年前、プラスチック製品が普及する前までは、柿渋液は各家庭でつくり、縁の下などに保存して必要な時に使う身近なものでした。

柿渋の作り方

タンニンを一番多く含む、色付く前(8月末〜9月頭)の渋柿を使います。
皮ごと6〜8等分に切って一晩水に浸しておきます。翌日、水と一緒にミキサーにかけ、絞って果汁をつくります。ペットボトルなど口の小さい容器に入れて、最低一年ねかし発酵させて、完成。

発酵は冷蔵庫がベストですが、冷暗所に凍結を避けて保存します。液面の被膜は下の柿渋液を保護してくれるので、条件が良ければ3年は保存ができます。

発色の仕組み

柿渋で染められた色は、タンニンが空気中の酸素によって酸化し、乾燥によって被膜化した色です。空気に触れた瞬間から酸化が始まり、酸化の進行に伴って色が濃く変化してゆきます。条件によっては2年くらいかけて徐々に進行してゆくため、色を特定して染めることが困難になります。

柿渋液
絞ります。

柿渋さらに、ギュギュッ。

日干し日に当てて干します。

日干しラ・まの恒例の景色。

刺繍刺繍をしたら。

柿渋巾着

ラ・まの定番巾着袋。